こんにちは。
墨絵師のべべ・ロッカです。
水墨画を楽しんでおられますか?
絵の楽しみ方は、額やお軸で飾って鑑賞する・・だけではありません。
ハガキに小さな絵を描いて親しい人に送ると、とても喜ばれます。(スゴイ!とびっくりもされるそうです!)
また水墨画では、うちわに直接描いたりもしますよ!
え!うちわ!楽しそうー描いてみたいなー
とっても楽しいですよ!
うちわに描くテーマは、「うちわ」=夏のイメージということもあって、夏のテーマが多いのですが、動物を描くととても可愛らしい作品になります。
中でも、金魚は人気者!
今回は、人気の金魚をテーマに紹介していきたいと思います。
・金魚を描きたい
・可愛い生き物を描いてみたい
・いつもと違ったものに描きたい
そんな方におすすめです。
また、最後に、実際にレッスンで描いたうちわの金魚を紹介しているので、参考にして頂ければと思います。
初心者でもすぐに描ける、可愛い金魚。
一緒に描いていきましょう!
目次
水墨画の「金魚」種類いろいろ!
金魚の種類は、大きさ・形・色などさまざまですよね。
今回は、ユニークなデメキン君にスポットを当てて描いていきます!
まずは、3分で見れる動画を見てみてくださいね。
「金魚」水墨画動画
こちらの金魚の動画を参考にして下さい。
この絵を少しずつ解説していきますので、一緒に描いていきましょう。
「金魚」描き方ポイント
金魚を描くときに忘れてはいけないことは、
「水の中」
であるということです。
水の中だと何か違うの?
金魚=魚。
魚=水の中。
魚の表現方法はいろいろありますが、今回のように可愛くホッとするようなタッチの絵の場合は、「上手に描く」ことよりも「優しく和む感じ」に仕上げる方が良いですね。
水の中って魚は浮いて泳いでいる状態です。
なので、重い感じにならないよう、ひれが優しく水の中でゆらゆら動いている雰囲気を出せると、理想的ですよ!
水墨画の「金魚」描き方
では、金魚を描いていきましょう。
使う色はシンプルです。
「墨」と「朱色」の2色で表現していきたいと思います。
水墨画の「金魚」①顔
私が使用している顔彩はこちらです↓
【使う色】
・金魚の体(朱)
まず、頭の部分をちょんと描きます。
なんか、不思議なカタチですが。
【使う色】
・金魚の目(墨)
デメキン君の目を描きます。
目の玉を描くとキョロっとした表情が出ます。
朱で、全体の体を軽く線描きします。
おなかが少しぽっこり。
これで体の部分が完成しました。
次にひれを描きます。
水墨画の「金魚」②尾びれ・腹びれ
次は、尾びれです。
うす墨を作って、ヒラヒラヒラ〜っとリズムよく描きます。
(運筆は、動画を見てマネしてみてくださいね)
ヒラヒラヒラの尾びれを続けて描きます。
3本目の尾びれです。
これで尾びれ全体ができました。
少しずつ、形と墨の濃さを変えると変化が出て良いですね。
おなか側の、胸びれや尻びれを描きます。
尾びれに、斑点模様を描きましょう。
尾びれ全体がぬれている間に、斑点をのせると少しにじみも出て、きれいな模様になりますね。
尾びれにシュッとスジも入れてみます。
尾びれは、金魚の特徴的でゴージャスな部分なので、ここにはチカラを入れて欲しいです!
といっても、筆にチカラを込めるという意味ではなく、ヒラヒラ感を素敵に表現できたらいいなあと思うので、がんばってみてくださいね。
水墨画の「金魚」③残りの部分
体全体にうすい墨をのせます。
小さな口をちょこんと描きます。
尾びれに朱でちょんと斑点を入れます。
金魚、完成です!
この赤い色や模様の入れ方は、お好みで色々変えてみてくださいね!
水墨画の「金魚」うちわデザイン例
ここからは、実際にレッスンでうちわに描かれた金魚たちを紹介します。
生徒さんの作品ですが、いろんなアレンジをしています。
構図アイデアの参考にしてみてくださいね。
コツ①ストーリーをこめる
赤と黒の金魚(デメキン君)たち。
動画解説と同じく、目の部分と体の部分を墨で線描きしてから、各ひれを面描きしていきます。
この2匹の金魚は目線を合わせているので、おしゃべりしているような雰囲気が良いですよね。
さらに、赤い金魚の口元から、プクプクプク、と泡の演出も!
泡を描くだけで、水の感じが出ますね!
泡を入れる場合は、ごく軽いタッチで、サッと描いてみてください。
コツ②たった2色でも、いろんな金魚が描ける!
金魚に使っている色は、全て墨と朱の2色のみ。
ですが、描き方の工夫次第で、さまざまな金魚が描けますね。
金魚=赤のイメージが強いですが、赤い金魚は可愛い雰囲気。
あえて墨だけで黒い金魚を描くと、シックな雰囲気が味わえます。
また、ひれや体の模様を入れるときも、色の使い方で全く違う金魚が描けますよ!
本当だ!色の使い方で金魚の個性が出せるんだね〜
演出として、水草をプラスしてみました。
水草の種類によっても雰囲気が変わりますね。
コツ③「水」=「ボカシ」の色を工夫する
水の演出としては、一般的な青色(群青)ではなく、緑青という色を使いました。
エメラルドグリーンのような色ですね。
この色を使うメリットは、緑なのに、私たちに美しい「澄んだ水の色」をイメージさせてくれることです。
金魚鉢を描いても素敵です。
手軽に試せそうですね!↓
まとめ
今回は、金魚の描き方と、うちわに描く時のコツや構図を紹介しました。
古来より、浴衣やうちわなど、夏を感じさせる絵柄として日本人に馴染み深い金魚。
現代でも、夏のテーマとして金魚デザインはとても人気があるんですよね。
初心者の方向けには、今回のようにうちわや絵ハガキなど、まずは可愛くワンポイントで描いてみることをオススメします。
ユニークで親しみやすい生き物なので楽しいです。
気軽にチャレンジしてみてください!
それでは、また。
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