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水墨画の龍の描き方【保存版】初心者にもわかりやすく図解で簡単解説

べべ・ロッカ

こんにちは。

墨絵師すみえしのベベ・ロッカです。

水墨画といえばりゅうの絵が思い浮かぶことありませんか?

偉ギィ

お寺の天井画の龍、見たことあります!

クロネコ

映画に出てくるドラゴン、かっこいいよね!

ドラごん

♪♪♪

龍のイメージは簡単に浮かぶけれど、よし描こう!となると「あれ?どんなだっけ・・」となりがち。

今回は、

・龍の図解(どんな顔かたちをしているか)
・龍の描き方(どんなふうに描くか)
・龍について(架空の動物?)

などについて解説したいと思います。

・水墨画で龍を描いてみたい
・龍について知りたい
・龍が好き!

そんな方におすすめの内容です。

龍ってどんなものなのか、ぜひチェックしてみてくださいね!

【水墨画の龍の描き方】龍についての予備知識

龍について調べると、いろいろな情報が見つかります。

体の9つの部位が、他の9種類の動物に似ている、など聞いたことがありませんか?

アニメや映画などで見る龍と、日本のお寺で見る龍は何か違うし・・・

実際、龍ってどんなものなのでしょう?

龍とは?架空の生き物?

龍とは、中国で2千年以上昔に発生した、架空の生き物です。

日本へは奈良時代に文明や文化の一部として伝来したそうです。
年月・方位・方角などに関わるということで生活に密着しつつ、同時に龍神信仰の考え方が生まれました。

日本中では全国の神社仏閣で、水の神様として崇められるようになりました。


神社の手水ちょうず(お参りする前に手を洗うところ)には、必ず龍の像があって口から水を出して手を洗う仕様になっていますよね。

お寺の本堂の天井画には龍が描かれ、お寺と訪れた参拝客を見守ってくれています。

そんなふうに、古来から日本では龍といえば聖なる神獣しんじゅうとして信仰の対象とされてきたのですね。

また、私たちの龍の印象は「恐ろしい顔つき」です。
大きな目でぎょろりと睨みをきかせているイメージがありますよね。

想像上の生き物ではありますが、神様として、私たち人間の暮らしを守るために生まれた存在なのです。

怖い顔をしているのは、悪いものを寄せ付けないため。



後述するさまざまな動物に似せたビジュアルの理由もそこにあります。

角やキバ、顔に無数のヒゲ、長いヒゲ、大きな鼻と、それら異様なまでの恐ろしい姿で威嚇をして、邪悪なものから人間を守ってくれているのです。

干支

子・丑・寅・卯・・巳・午・未・申・酉・戌・亥

おなじみ12支。
これらは、かつて時刻を表したことでも知られています。
12支の中で、辰=龍だけが架空の生き物、というところもミステリアスで面白いですね。
辰の示す方角は「東南東」。
時刻は朝の7時〜9時にあたるそうです。

龍の体9つのパーツについて

龍の体を表現するものとして、「三停九似」さんていきゅうじという言葉があります。

この言葉の意味について説明します。

上の画像を見てください。
簡単な線描きの龍の下図で、①②③と3つのパーツに分けました。

これが三停さんていです。

三停(さんてい)とは?

龍の全身について、

①首〜腕の付け根
②腕の付け根〜腰
③腰〜しっぽ


この3つの長さが同じである、というものです。

全く同じ長さになる必要はありませんが、足の位置を決める時の目安になります。

だいたいこの3つのパーツに分ければいい、と考えるとラクですよ!

九似(きゅうじ)とは?

龍の体の9つのパーツは別のいろんな動物に似ている、とされています。

①角=鹿
②頭=ラクダ
③目=ウサギ(「本草綱目」では目=鬼となっています)
④胴体=ヘビ
⑤腹=しんみずち)※想像上の動物
⑥背中のウロコ=鯉
⑦爪=鷹
⑧耳=牛(「本草綱目」では耳の代わりに、口=ラクダとなっています)
⑨掌たなごころ=虎

この三停九似さんていきゅうじは、中国・明代の中国1569年に上梓された、
本草綱目ほんぞうこうもく(著:李時珍りじちん:医師/本草学者)という書物(中国を代表する百科事典のようなもの)に記載されています。

龍を描く時の考え方

ラクダさん

架空の生き物とはいうものの、昔の人が描いた龍の絵はみなよく似ていると思いませんか?

それは前述した九似きゅうじが基本となっているため。

それに、実在しない生き物だから「絵を描くために本物を観察」というわけにはいきません。



先人が描いた絵を参考にして、それを手本に学んでいきますよね。

そうやって、長い時間をかけて、繰り返し同じパターンで描かれてきたので、龍の絵はみなよく似ているのです。

そして、それを見ている私たちには「龍とはこんな感じ」というイメージが定着しているのです。

龍の描き方2パターン

ですから、描く際には2通りのパターンがあると仮定します。

龍の描き方2パターン

①昔ながらの龍が描きたい

②古来の龍をベースにはするが、あまりこだわらずに描きたい

①「龍っぽさ」を出すためには、やはり九似きゅうじを基本としてしっかり描くのがベストです。

②現代で、龍を描く人もたくさんいると思いますが、ちょっとずつスタイルが違います。

いきなり個性を出すのは難しいと思うので、次の項目を参考にしてみてくださいね。

良い手本(好きな龍)を見つけよう

べべ・ロッカの龍(手本用)

龍を描くときには、お手本になる龍のタイプを見つけるとよいです。

どんな龍が描きたいか、イメージしてみましょう。

龍といってもいろんな龍がいますよ。

たとえば、、、

・お寺の天井画のようなリアルな迫力のある龍
初心者にはちょっぴり難しい?でも昔ながらの定番の龍ならこれです

・キャラクターっぽい可愛げのあるユニークな龍
アニメや漫画のキャラのような龍ならマネしやすいですね。

・「千と千尋の神隠し」のハクのような美しい龍
現代的でシュッとした龍がお好みならぜひ。

・西洋のドラゴンのような個性的な龍
表現の幅が広がって楽しめます!

などなど。
特にこだわりがなければ、自分の好みの龍を探してみるのも良いですね。

もちろん、墨だけで描いてもいいし、色を使っても楽しいです。

ちなみに、この龍の絵は、ある小学校の出張レッスンで、お手本用に描いたもの。

40分ほどで描くのでカンタンなものが良いと思って、下図なしで一気に作りました。


小学3年生の30人ほどの生徒でした。

最初は、どうやって描こうかな〜とモジモジしていた子供たちが、だんだん慣れて描いていくうちに・・・

龍がもう1体増えたり、人間と戦っていたり、翼が生えたり・・本当にさまざまな龍が見られて、楽しかったですね。

大人のレッスンでもこの龍を描いてもらいましたが、皆のびのび楽しまれていました。

下図を作らない。細部を描かない。
こういったラフなタッチの龍も楽しいですよ!

つまり、龍の基本形さえつかめばあとはあなたの工夫次第で、オリジナリティを生かした龍が描けるということですね。


手本にするならやはり一流の絵がベスト!

【水墨画の龍の描き方】まず全体像をとらえよう

では、まず下図を描いてみましょう。

いきなり細部を頑張って描かなくても大丈夫。

龍の全身はどんな感じか理解しておくために、全身の形をシンプルな線にして紙に描いてみます。

全体のラインのイメージは「ヘビ」

まずはシンプルな曲線を描いてみる

ヘビ?!と驚くなかれ。
龍のボディの形はヘビにそっくりです。

といっても、ヘビそのものを描くわけではないので安心してください。

ヘビの長い胴体のあの形を思い浮かべて、まずはシンプルな曲線で描いてみてください。

そこに、龍の顔や角、たてがみや足をつけていくイメージで進めていきます。

龍の姿勢について

最初のシンプルな曲線で、龍の姿勢が決まります。

前述の龍の体を3分割するという「三停さんてい」を思い出してください。

①「首〜腕の付け根」の部分、ここは非常に長いですが龍の体で「首」にあたるところです。

ここがけっこう大切!

ここのカーブをグッと胸(首?)を張ったようなラインにすると、龍の姿勢がカッコ良く決まりますよ!

顔や、足をプラスしてみる

1本の曲線に顔や足をつけてみると、すでに龍っぽくなりますね

ヘビがなんか不気味でコワイのは、全体がツルッとしてるから。

龍に仕上げるには、この曲線ラインに、顔・たてがみ・足を付けてみます。

ほら!これでもう龍に見えませんか?

この時点では、細かく描かなくても大丈夫。

龍は空を飛びますから、昇り龍、下り龍、他にもいろんな角度のバリエーションで描くことができます。

実際にこうやって描いてみて、全体の形をとらえられたらまずはOKです。

構図を決める

あまり複雑にせず、シンプルな動きがおすすめ

最初は、無理せずノーマルに横むきの龍がカンタンでおすすめ。
(利き腕が左手の場合、この図を反転させた右向きが描きやすいです)

ですが、まずはごく普通の描きやすいスタイルから始めてみましょう。

だんだん慣れてきたら、ちょっと動きのある構図も試していくようにしてみてくださいね。

最初は、顔だけでもOKです!

水墨画は、龍の全身をキッチリ描きません。

お寺の天井画など思い出してみてください。
雲や火炎や水などで、龍の周りをモヤモヤとぼかしたりしていますよね。

これは、ミステリアスさを出す演出のようなもの。
怪しさや恐ろしさを表現するための定番のテクニックなんです。

顔をバーンと描いて、胴体や足をチラリとのぞかせる・・というような描き方が多いですね。

また、水墨画では、細部を描きすぎる「説明くさい絵」は「粋」ではないとされています。

いかに省略して「それらしさ」を感じさせるか、というところに美学・醍醐味のようなものがあるのですね。

龍においては、全部描かずに想像させる「チラリズム」の構図のとり方は、水墨画ではよく使われる技術です。

カンタンな龍の顔の描き方

全身の形はつかめましたよね。
次に「簡単な龍の顔を描き方」を紹介します。

これは、本格的な墨絵というよりは、イラスト的に龍の顔を描いてみるイメージですね。

先ほど、水墨画の龍は全部を描かない、というポイントをあげましたが、それは体の部分のこと。

迫力のある顔はもちろんバーン!と描きます。

龍の顔はどんな風なのか、軽く予習しておきましょう。

難しく思えるのは、どんな顔なのかハッキリと知らないからです。

ポイントを押さえておけば龍は簡単に描けます。

練習がてら、チャレンジしてみてくださいね。

①から⑨まで順番に描きます

絵を見て順番に描けばOKなのですが、軽く説明していきます。

1.ヘンテコですが、顔のアウトラインの一部です。
(ポイントは、後から描く長いヒゲの部分のスペースを開けておくこと。)
2.眉毛を先に描いて、下に目を描きます。
3.鼻のシワの段々と、鼻の先を描きます。
4.反対側の目もチラリと描きます。
5.長いヒゲを描きます。
6.口の周りのヒゲと、奥のデカいキバを描きます。
7.口の周りのヒゲ(下アゴの方)を描きます。
8.耳を描きます。
9.頭のラインを描きます。

あと少し!

10.顔周りのヒゲを描きます。
11.角を描きます。
12.顔にアクセント(口のラインを濃くしたり、シワをプラス)
13.完成!(12で顔の部分は完成ですが、少しボディも描いてみるとより龍らしくなる)

【水墨画の龍の描き方】パーツ解説ー顔ー

全体像ができたら、次に、細かいパーツを描くときのポイントを解説していきます。

顔から始めます。

ここではまずは大きなからスタートしてみたいと思います。

最初は、顔の前面にあるパーツ
目・鼻・ひげ・口
を順番に描いていきます。

龍の顔は前に長く、ワニのような大きな口が特徴です。
この特徴を生かして、より龍らしさを出すために、
顔の向きは「正面」は避けて、「横(ナナメ)」にするのがおすすめです。

理由は、正面だと平面的になってしまって、立体感を出すのが難しいからですね。

①目

左:昔ながらの龍  右:神龍(シェンロン)

左はよくある描き方。

目は大きく描くと昔ながらの龍らしく、小さめにすればするほど現代っぽくなります。

右は、ドラゴンボールに登場する龍、「神龍シェンロンを描きました。

神龍シェンロンのビジュアルはかなり西洋のドラゴンぽいですね。
恐竜っぽさもあって個性的でカッコイイ!

黒目を省略すると独特の神秘と恐ろしさを感じます。

鳥山明さんの絵を久々に模写したので、興奮しました!

目は生き物の表情を作る大切な部分。

同じ龍でも、目の表情の違いだけでかなり雰囲気が変わりますよ。

昔ながらの龍の描き方ポイント「目」

眉毛をしっかり描きその下に描きます。
目は全体を大きく、黒目は点、で小さくすると古来の龍の雰囲気が出ます。

九似きゅうじ」では龍の目はダルマまたはウサギという説もあり・・。

ぎょろりとした目のダルマは想像がつくのですが、なぜウサギさん?
全然違うのでは?と思って考えてみました。

私なりの答えとして出たものは「赤い目」ということからかな?

ウサギの種類によっては目が赤い子がいます。

ウサギだからそう恐ろしさを感じませんが、普通「赤い目」ってアニメや漫画などなら怖い迫力のあるキャラクターに該当します。

まあ私なりの想像なので本当のところは分かりませんが・・

それと、水墨画の場合、龍の目を金色に塗ることはありますね。
金色に塗ることで迫力が増します。

皆さんもぜひ想像してみてください。

↓こちらは怖くないうさぎさんです!

②鼻

左:昔ながらの龍  右:ハク(千と千尋の神隠し)

鼻を描く場合は、
目の近くの段々になった鼻筋→鼻先という順が、描きやすいです。

この鼻筋の全体の形は、真っ直ぐ描かずに少し凹ませて、鼻の先に向かってあげてゆくようなカーブを作ると自然なラインが描けます。

鼻筋の段々のシワがポイントなので、お忘れなく。

龍の顔は長いので、この鼻筋の部分は結構重要です。

短いと、龍っぽくなくなるので注意!

右は、「千と千尋の神隠し」の龍、「ハク」を描きました。

こうやって見るとハクの顔は、龍というよりも犬か狼に近いイメージですね。

昔ながらの龍の描き方ポイント「鼻」

犬の鼻を大きくしたようなダンゴ鼻です。

③ヒゲ(口周りのヒゲと長いヒゲ)

*ヒゲを描く順番は、鼻を描いた後、まず長いヒゲ → 口周りのヒゲです。

口の周辺や顔まわりはヒゲで覆われています。
このヒゲの描き方には注意です。

ヒゲの描き方によって龍の年齢が出るんですよ!

ドキッとしますよね。

龍のヒゲは人間でいう、体毛のようなものと考えてみてください。
ここをボサボサと適当に描くと、くたびれた中年〜老人ぽい雰囲気に!!

立派なはずのヒゲが、お手入れしていないムダ毛に見えちゃうんですね。

ヒゲは適量をキリッと生かすと若々し龍になります!

昔ながらの龍の描き方ポイント「ヒゲ(長いヒゲ)」

角と同じく、強調されています。
小鼻の横からブン!と太めに出ています。

長いヒゲを描くとき、手が浮いていると線がブレて描きにくいですよね。

下の画像のように手の側面を紙に付け筆を固定させ、腕全体で描くようにすると安定しますよ!

↓こちらでは、さまざまな水墨画の技法について解説しています

④口

口の開け方の角度パターン

龍の口はワニのように大きいのが特徴。
口を閉じた場合と、開いた場合とで雰囲気は変わります。

開く場合は思い切りバーンと開けた方が潔く、迫力があってグッドです。
口を小さくすると龍っぽさがなくなるので注意。

昔ながらの龍の描き方ポイント「口・牙」

なぜかは不明ですが受け口です。
口を閉じている時に、下の歯がチロッとのぞいている場合もあります。
(怖いはずが、その歯は可愛く見える)
口は閉じていても奥の大きな牙は出しています。

【水墨画の龍の描き方】パーツ解説ー頭ー

頭には龍ならではのがあります。

龍のカッコよさ、力強さを象徴するような部分ですね。

頭部はとても個性的な部分でもあります。

①頭部

左:昔ながらの龍   右:ハク(千と千尋の神隠し)

頭はラクダ・・と言われるように、水墨画作品の龍を見ると、ボコボコしています。

ハクの頭部はスッキリしていますね。

昔ながらの龍の描き方ポイント「頭」

頭はボコボコです。時にはシミもあります。

べべ・ロッカ視点

私が龍を描くときは頭のボコボコは控えます。
そしてたてがみを頭頂部のあたりから生やせます。
ハクみたいな馬っぽい感じが好きなんです。

②耳

耳はです。
なるべく大きく描きましょう。

昔ながらの龍の描き方ポイント「耳」

たいてい、耳毛が生えています。

③角

角は鹿のようです。

真っ直ぐスッとしていたり、枝分かれさせてみたり、太いのや細いの・・・角の様子もいろいろですので、お好みでアレンジしてみてください。

昔ながらの龍の描き方ポイント「角」

太く、しっかりめに強調して描かれていることが多いです。

④ヒゲ(顔周りのヒゲ)

べべ・ロッカの龍より(一部)

顔の部分と首の間にヒゲを描きます。
このヒゲもとても重要です。

昔ながらの龍の描き方ポイント「ヒゲ」

口〜顔周りのヒゲは、普段はペタンとしていますが、相手を威嚇いかくする時はハリネズミのようにギャン!と立つそうです。

ヒゲをボサボサと多くすればするほど、古来の龍っぽさが出ます。

逆にスッキリさせれば、現代風の龍になりますが、ヒゲがなさすぎると爬虫類(恐竜)っぽく見える場合もあります。

ここまで、顔〜頭部の解説でした。
これでも十分です。

次に胴体の解説をしますが龍の顔は迫力があるので、「顔だけ」でも十分絵になりますよ!

神社の境内で描いた「墨ライブ」より:とにかく顔をデカくインパクト大に!

【水墨画の龍の描き方】パーツで解説ー胴体ー

さて、ヘビの体がベースとなった胴体。

こちらも、特徴的な部分ばかり。

たてがみやうろこなど、ユニークな表現が楽しめるパーツでもあります。

初めに下図で1本の線描きをしましたよね。

上の図のように、その線描きの内側に腹のライン、外側に背中のラインを描いて、全体の形を作ります。

①腹〜しっぽ

べべ・ロッカの龍より(一部)
昔ながらの龍の描き方ポイント「腹」

まさに蛇腹じゃばらというように、段々をしっかりつけるのがポイント。

古来の龍も、現代の龍も、お腹の部分はちゃんと段々を作っていますね。

②背中(うろこ)

背中のラインは顔の後ろ側からつながります。

うろこはキッチリ描いてもよいですが、軽く形をとり、その上を薄墨で塗ってもよいですね。

昔ながらの龍の描き方ポイント「うろこ」

うろこの描き方もその形も、けっこうバラエティに富んでいます。
しっかりうろこの形を丁寧に描いている場合もあるし、かなり省略していることも。

③足/爪

龍の足のモデルは鳥の足です。

次に説明していますが、足の指は3本から5本で描かれます。

ちなみに、ドラゴンボールの神龍シェンロンも、ハクも、足の指は4本でしたね。

龍の足の指は何本?

いろんな龍の絵を見ていると、足の指の数が、3本・4本・5本とあることに気づいたことがないですか?

何本が正解なのでしょう?

実は龍の足の指の数はどれが正解というのはないのです。

大昔、中国では龍は皇帝の象徴とされていました。
ですから、一般庶民がデザインとして龍を使用することは禁じられていたのです。
のちに緩和されてからも、5本指の龍は皇帝だけが使用するものと定められたので、庶民は、3本指の龍を使用するようになったそうです。

で、結局何本なの?

外国ではわからないのですが、日本では特に何本」という決まりはありません。

私の例で言うと、「4本」が好きですね。
理由としては、3本だと何か足りない・・・バランスとりにくい。
5本だと描くのが大変・・・。

4本は、鳥の足の数と同じなのでイメージしやすく、また九似きゅうじでも「爪は鷹に似る」とされていますので、4本がベストかなと思っています。

昔ながらの龍の描き方ポイント

足の指の数は3〜5本と記述しましたが、昔の龍の作品は3本が多いです。

これは、国によってどうの、ということではなく、シンプルに日本人が「偶数」より「奇数」を選ぶということ、中でも「3」という数字が好まれるという理由ではないかな?というのが私の想像です。

④たてがみ

べべ・ロッカの龍より(一部)

たてがみも、決して忘れてはいけない重要な部分。

私の例でいうと、ヒゲ・角・たてがみなど、龍ならではの部分は特に強調してしっかり描くようにしています。

昔ながらの龍の描き方ポイント「たてがみ」

質感を想像するとちょっと固そうな、たてがみというより連続した短い突起物というイメージです。

【水墨画の龍の描き方】その他オプション

「龍を描く墨ライブ」

前述したように、水墨画の龍の作品の大きな特徴は、全身をさらけ出して描かないこと。

胴体をちょっぴりと、あるいは顔と手の先だけを描いたりという演出、怪しげな雰囲気を出すテクニックです。

↑参考までに、上の映像をご覧ください。

こちらは墨ライブという活動の様子です。
ハケを持って描いているのはべべ・ロッカです。

(ちなみに海賊のコスプレをしています)

横8mほどのデカさになるよう和紙をつないでいます。
これは、パフォーマンス用の描き方なので、細部をゆっくり丁寧に描くことはしません。

それでも龍というのがはっきりわかる必要があるので、省略しつつも迫力が伝わるように描いています。

ほぼ顔がメインですね。

「龍を描く墨ライブ動画」部分解説

開けた口から赤い舌を描きます。(00:33)

体を描きま(00:39)

体はまず濃いめに下へ、次に右上にサッと動かしています。
省略しているのでこれだけ見ると、何かわからない感じですね。

ひらひら〜とをした部分を描きます。(00:53)

このひらひらは何でしょう?

顔をやや薄い墨で塗ります。(1:22)

ここで、イケメンの海賊手下が登場。
先ほどのひらひらを青く塗っていきます。

ひらひら(青い部分)は、水をイメージしているものなんですね。
ここを
赤く塗ると火炎らしくなります。

龍のたてがみを描きます。(1:47)

長いヒゲを最後に描いて完成!

どうでもいい墨ライブ動画の裏話

実は私は海賊に扮しているため、筆ではなく最初は剣を持っているんですよ。

それをスパーンと抜くところからスタートしています。
(冒頭のほんの一瞬です)

抜いた剣で、これから龍を描く和紙のど真ん中を指して、カッコつける時間があり。

そして、その後、イケメンの海賊手下が筆をどうぞ、と持ってきて剣と交換して描き始める・・・という筋書きですね。(ここは編集でカットしています)

龍の絵とは全く関係はありません!
(衣装・演出:べべ・ロッカ)

これらをふまえて次に紹介するのは、龍と一緒によく描かれるアイテム。

龍の作品ではお馴染みのモノたちです。

宝珠(ほうじゅ)

願いが叶うという宝の珠
「ドラゴンボール」誕生のきっかけは、この龍と宝珠がヒントになったと言われていますね!

べべ・ロッカの龍より(一部)

雲は、龍を描くときには欠かせないアイテム。
ほとんどの水墨画の龍の作品では、雲を龍の周りにブワーッと配置しています。

カラッと晴れた空に元気に飛び回る龍、というのはあまりイメージできませんよね。

ドロドロとうごめく怪しい雲の中から、チラリと覗く龍の姿・・・

雲は、龍の体を覆い、隠す役割なのです。

↓専用の筆を使ってエアブラシの効果を出す「ぼかし技法」はこちら
龍の背景にも使えて
便利な技法です!

火炎

火炎も龍らしい演出です。

火炎というのは、龍が口から噴き出すものなんですよね。

そういった演出をされている作品もあります。

赤を使う場合もありますが、水墨画作品では、線描きしたり、水や墨の加減で火炎を表現します

動画でも、青を使って水の表現をしました

龍は水の神様とも言われます。

水とはとても相性が良いのです!

上の画像で青く塗っている部分が、水をイメージしたものです。
こんなふうに青を使うことはあります。

青以外に、アクセントとして、目やうろこの部分に金色を使う場合もありますよ。

渦(うず)

屋外で描いた「墨ライブ」より

ぐるぐるぐると巻いた渦もよく描かれる方法。

この画像も墨ライブのものですが、右にくるくる描いているのが、うずです。

(初めにアッサリ描いて、最後にもっと墨を足していきました)

気流なのか竜巻なのか水を表しているのか、龍が動くことによって雲が渦巻くのか、とにかく大きな渦はよく描かれますね。

【水墨画の龍の描き方】まとめ

今回は、

・龍の図解(どんな顔かたちをしているか)
・龍の描き方(どんなふうに描くか)
・龍とは?(架空の動物?)

などについて紹介しました。

龍の描き方ポイント

・全身を描く場合は、まずシンプルな下図を描いてみる

・「三停九似」はけっこう役に立つ

・顔、頭、体、パーツごとに描く

・リアルに描くか、デフォルメするか、どんな表現で描くかは自分の個性で!

・いろいろな龍を見て参考にしよう(良い龍を手本にしましょう!)

龍は、水墨画を描く際には一度はチャレンジしたいテーマです。

描き方次第でいろいろ変化が楽しめて、工夫次第であなたの個性も出せます。

ぜひ、龍を描いてみてくださいね!

それでは、また。

16件のコメント

体全体は蛇のようなカーヴィな形ですね。
お顔は全然違いますが・・・!

龍が好きなので絵を描いてみるものの、うまくいかない部分も多くて困っていたのでとても参考になりました。
ありがとうございます。

龍好きさん

コメントありがとうございます!
龍がお好きなのですね、私と同じですね♪

ちょうど龍を描きたかったのですごく役に立ちました。次からはこのサイトを参考にしようと思います。

T.Aさん

コメントありがとうございます。
そう言っていただけて光栄です。
龍は良いですよね。

コメント返してくれてありがとうございます!
ぼくもドラゴンや龍が大好きです。
明日、友達にこのサイトを進めようと思います♪

ありがとうございます。
ぜひ参考にしていただけると
とても嬉しいです!

ここまで詳しく説明しているサイトは初めて見ました。
他のBeBe Roccaさんサイトも細かい部分まで丁寧に説明されていて良いと思いました。
特にこのサイトは他の作品と見比べたり、良いところを見つけていたりすごく見応えのあるサイトでした。
図鑑などを見て動物を観察したり、実際に山に行って実物を見たり、パソコンで調べたり….
そうやって自分で観察したり他の人の作品を見たりして良いところを見つけるのは大切ですよね!

らくがきさん

コメントをありがとうございます。
嬉しいお言葉を頂けて光栄です。
じっくり楽しんでいただけたらと願っています!

すごく面白いサイトでした。
北斎の龍図では指は3本で少し水かきのような手をしていました。
他にも西洋の神話の「赤き龍」は翼が生えていて歩くと伝わっていたり、
龍だけではありませんが、世界中の中では龍の伝わり方が違っていて、
龍はすごく魅力的ですよね!                

神話大好きさん

コメントありがとうございます。
龍についてよくご存知なのですね!

はるか昔の人間が想像した生き物が、
現代の私たちをワクワクさせてくれるなんて
とてもドラマチックですよね。

かいとさん

コメントありがとうございます。
楽しんで頂けることが何より嬉しいです!

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