水墨画で簡単に描ける花はコチラ

水墨画【冬の花ツワブキの葉】筆をぐるんと回転!独特の描き方を解説

べべ・ロッカ

こんにちは。

墨絵師すみえしのベベ・ロッカです。

初冬の頃、鮮やかに咲く黄色い花、ツワブキをご存知ですか?

こんな花です!
クロネコ

冬の黄色い花、可愛いね!

偉ギィ

この丸い葉っぱ、見たことあります

花は可愛らしいですが、葉っぱの形が特徴的ですね。

葉っぱは、水墨画ならではの面白い筆の動かし方で描きますよ!

水墨画にピッタリの花と言えるのじゃないでしょうか。

動画も見ながら描き方を解説していきたいと思います。

水墨画のツワブキの描き方「茎」

ベベ・ロッカチャンネル:水墨画3分動画「ツワブキを描く」

2分56秒の動画です。(解説はなく音楽が流れます)

まずは動画を見て参考にしてみてください。

明るい黄色がパッと目につく花ですね

ツワブキの「花」を描きます。

「黄色」がポイントとして目立つ花なので、墨ではなく、花の部分に黄色の顔彩を使うと良いですね。

私が使う色は、こちらの顔彩を使用しています↓

花から?茎から?描く順番について

【使用する色】

・ジク、茎:墨

ツワブキは、花が集合して咲くタイプなので、花の部分から描いても良いですし、今回のようにジクと茎を先に描いておいて、そこに花を描いていっても良いですね。

・描き順パターン1:ジクと茎を描く→花を描く
・描き順パターン2:花を描く→ジクと茎でつないでいく

↑どちらでもOK!
描きやすい方で試してみてくださいね。

(参考)菜の花の時は、花から描いていきました!
「菜の花の描き方」はコチラ↓

ツワブキの茎:墨は濃淡が命!

筆を立てて直筆で茎を描きます
茎の部分です
ニョキニョキとジクを描きます

ここでひとつ注意ですが、墨を使って茎など脇役(花を主役と考えて)を描く場合、よーし!とチカラが入って、墨を黒々と描いてはいけません。

上の画像のような、グレーのような淡い墨が理想です。
濃淡も出るとなおグッドですね!

墨に5さいあり、と言われます

簡単な線描きほど、シンプルでごまかしが効かず、難しさがあるかもしれません。

「墨だけで5さいなんて無理!」と思ってしまいますが、まずは
「2さい」(濃いめの墨とそれよりも淡い墨)
だけでも意識して描き分けてみてください。

大丈夫です。
少しずつ慣れて、濃淡が作れるようになってきます。

濃淡が作れるようになると、強い武器を得たようなもの。

一気に水墨画が楽しくなってきますよ!

では次は花を描いていきます。

水墨画のツワブキの描き方「花」

【使用する色】

花:黄、濃黄こいき(オレンジ色)

花芯の部分をまず描きましょう

花はまず花芯から描きます

花の形にもよるのですが、花を描く時はまず花芯(メシベ、オシベが集合している花の中心部分)を描きます。

そうすることによって、
・花の位置も決めることができる
・花の中心が決まればより簡単に花びらをそこにつけ加えていくことができる

というメリットがありますよ!

逆に注意点としては、そこが花の位置に決定してしまうので、適当にポンポンと筆を置くのではなく、「この辺りかな」と花のバランスを考えながら描いた方が良いですね。

花びらはキクの花に似ています!

花びらをどんどん描いていきます

花芯が決まれば、花びらをつけ加えてゆきましょう。

ツワブキは、キク科の花ですので、キクの花によく似ています。

花だけ見れば菊にそっくりですね

細長い花びらですので、筆を立てて、
・中心から外へ
・外から中心へ
という動きで、描いていきます。
この動きはどちらか片方だけではなく、両方で描いてみると変化が出て良いですね。

また、花の色は、黄色だけではなく
黄と濃黄こいきの2色を使って濃淡をつけると、より黄色が際立ってきれいな仕上がりになりますよ!

※黄色だけだと、花がぼんやりしてしまう場合があるので濃黄こいきも使うことをおすすめします。

ひとつのチームに花はたくさんつきます。

同じ形や向きで並んでしまわないように、少しずつ色や形を変えるように頑張って!

花のスキマにつぼみも描いておきましょう!

次は葉っぱです。

水墨画のツワブキの描き方「葉」

こうやって見てみると可愛らしい形ですね

【使用する色】

葉:墨、または濃草こいくさ(濃い緑)

葉っぱは墨で描くのが一番おすすめ

黄色い花を主役に目立たせるために、葉っぱの色は墨または落ち着いた濃い緑を使うことをおすすめします。

一般的に、花に比べて葉っぱは脇役という立場で考えられますが、むしろ主役?と言えるような個性的な葉っぱも多く、ツワブキの葉もそうですよね。

ですから、墨で描いても十分存在感がありますので、花と葉がお互いを生かしあうような良いバランスで描けます!

主役級の葉っぱを描く!筆を回す!

①スタート位置

では葉っぱを描きます。

筆と腕の動きを順番に解説して行きますね。

描いた部分が少し手で隠れて見づらいのですが、動画と合わせて参考にしてみてくださいね!

②筆を向こう側へ倒します
③筆の腹をめいいっぱい使うようにして
④向こう側に倒した筆をこちらに起こすようにして
⑤筆を時計回りに回転させるように描きます
⑥ここは、筆の動きを止めて紙から離しています
⑦残りの丸みを付け足すように描きます

少し分かりづらかったと思うので、次に、動きだけを再現してみます。

↓上の葉はこのような形ですね。(葉をナナメから見た状態です)

①スタート
②葉の切れ込みのある部分からスタート 筆を向こう側に倒します
③筆の穂先が中心を向いた状態で、筆の腹を使って時計回りに回転させてゆきます
④筆を倒して腹を使った状態がポイント
⑤ぐるりと回転
⑥切れ込みの反対側の部分も書き足します ここは穂先を使って(下画像参照)

↓⑥はこのような感じで、穂先を使います

⑦仕上げに丸みを作ってまとめます

葉っぱは、最低1枚はこのように丁寧に形を作ると良いですね。

ツワブキの葉は茎の根元にこんもりと何枚か集まったような形になるので、あと数枚描き足しましょう。

最後に、葉脈を描きます
ちっちゃい葉っぱも足して
完成!

ツワブキはこんな花です

ツワブキは、キク科の花です。

漢字では、「石蕗」と書きます。

葉がふきに似ているんですね。  

ツワブキの名前の由来は、
「つや」のある葉=「つやぶき」へ。  

そしてそれが変化して 「ツワブキ」になったそうです。

黄色い花と丸い葉が特徴の、秋から初冬の花、ツワブキでした!

フキの葉 形がそっくりですね!
ほぼ同じ?!

まとめ

今回は、ツワブキの描き方の解説でした。

ツワブキは特徴が生かせる、水墨画におすすめの花です。

でも描く際にはぜひ花は黄色を使ってみてください。

そして茎や葉に墨を使って描けば、スッキリシンプルで存在感のある花が描けますよ!

花よりも葉っぱの方が少々むつかしいかもしれませんが、思い切って筆を倒して丸く回転させてのびのびと描いてみて下さい。

水墨画のタッチが楽しくてハマるかもしれません!

それでは、また。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です